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運輸安全委員会事故調査報告書【H28年1月28日公表】

投稿日時:2016-01-28 00:00:54 (1033ヒット)

【鉄道事故:1件】

番号 事業者、事故種類、発生日時・場所 事故概要 原   因
○東日本旅客鉄道株式会社
○列車脱線事故
○H27.1.25(日)18時15分ごろ
○山形県西置賜郡飯豊町
○米坂線 羽前沼沢駅~手ノ子駅間(単線)
米沢駅起点37k954m付近
坂町駅発、米沢駅行き2両編成の普通列車は、平成27年1月25日、ワンマン運転で羽前沼沢駅を定刻(18時07分)に出発した。
列車の運転士は、羽前沼沢駅~手ノ子駅間を運転中、宇津トンネルを出たところで、線路上に堆積した雪を認めたため、非常ブレーキを使用したが間に合わず、列車がこれに乗り上げて1両目前台車の全2軸が右側へ脱線した。
列車には乗客6名、運転士1名が乗車していたが、死傷者はいなかった。
本事故は、線路左側の切土斜面の雪が線路内に流入したため、線路上に堆積した雪に列車が衝撃し、乗り上げて脱線したことにより発生したものと推定される。
雪が線路内に流入したことについては、本事故の前々日から夜間の冷え込みが緩み、前日から好天で日中の気温が上昇し、斜面の雪が溶けやすい状況にあったことにより全層雪崩が発生した可能性があると考えられる。
再発防止策 1. 積雪時においては、夜間の冷え込みが緩み、好天により日中の気温の上昇が続くときには、列車巡視等で過去に雪崩の発生した箇所の巡回を強化するとともに、早めの除雪を心掛けることが必要である。
2. 過去に落雪や雪崩が発生した箇所など落雪等が発生し線路に雪が流入するおそれのある箇所においては、必要によりなだれ止柵やなだれ検知装置等を設置することが望ましい。