一般社団法人 日本鉄道電気技術協会

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トップ  >  事故調査報告書20150423

運輸安全委員会調査報告一覧【平成27年4月23日(木)公表】

【鉄道事故:2件】
番号

事業者、事故種類、
発生日時・場所 

事故概要  原   因 
1 


○九州旅客鉄道株式会社
○踏切障害事故
○H26.10.3(金)16時33分ごろ
○福岡県川郡川崎町
日田彦山(ひたひこさん)線 豊前(ぶぜん)川崎(かわさき)駅〜西添田(にしそえだ)駅間(単線)
たかのす踏切道(第3種踏切道:遮断機なし、警報機あり)
城野(じょうの)駅起点35k613m付近


 


 走行中の列車が、第3種踏切道を歩行していた歩行者と衝突した。
 この事故により、歩行者が死亡した。
 
 
 
 


 本事故は、列車が第3種踏切道であるたかのす踏切道に接近して、同踏切道の踏切警報機が作動中に、歩行者が踏切内に右側から進入し、また、踏切を歩行している間も列車の接近や 気笛に気付かなかったため、踏切を渡りきる前に列車と衝突したものと推定される。
 歩行者が踏切警報機の警音が鳴動中に踏切内に進入したこと及び列車の気笛に気付かなかったことについては、歩行者は聾者であったことから、警音及び気笛が聞こえなかったことによるものと推定される。
 歩行者が赤色せん光灯の点滅中に踏切内に進入した理由については、以下のことが影響した 可能性があると考えられるが、明らかにすることはできなかった。
 (1) 赤色せん光灯の点滅が、日傘やつばの広い帽子により、歩行者の視界が狭まって見えにくく なっていたこと。
 (2) 赤色せん光灯の点滅が、太陽光で反射して見えにくくなっていたこと。
 


○東日本旅客鉄道株式会社
○列車脱線事故
○H26.2.23(日)1時11分ごろ
○神奈川県川崎市
東海道線(京浜東北線) 川崎駅構内




 


 列車の運転士は、通過駅である川崎駅に進入し、速度約65km/hで惰行運転中、前方の線路上に工事用軌陸型運搬機を認めたため、直ちに気笛吹鳴と同時に非常ブレーキを使用したが間に合わず、列車は同運搬機と衝突した。
 列車は、1両目が左側に横転した状態で、2両目が左側に傾いた状態で全軸脱線していた。
 列車には、乗務員2名が乗務しており、両名が負傷した。
 なお、列車は回送列車であったことから、旅客は乗車していなかった。
 
 


 本事故は、線路閉鎖工事において、線路閉鎖前の京浜東北線(北行)の線路内に工事用軌陸型運搬機が進入したため、同線を走行して来た回送列車が同運搬機と衝突して脱線したことにより発生したものと推定される。 
 線路閉鎖前の京浜東北線(北行)の線路内に工事用軌陸型運搬機が進入したことについては、工事用通路において工事用重機械等の誘導を担当していた重機械安全指揮者が同運搬機の誘導を行っていない状況で、同運搬機の運転者が、同安全指揮者から途中の地点までの移動の指示を受けた際に、京浜東北線(北行)の線路内まで移動できると思い込み、同運搬機を進入させたことによるものと考えられる。
 これらのことについては、線路閉鎖後に開始すべき工事において、作業の指揮命令及びそれに基づく作業手順の遵守が徹底されていなかったため、線路閉鎖が済んでいない線路へ工事用重機械等が進入するのを防止することができなかったと考えられる。
 
 
 
 
 

 【鉄道重大インシデント:1件】
番号

事業者、インシデント種類、
発生日時・場所 

インシデント概要  原   因 
1 


○北海道旅客鉄道株式会社
○車両障害(鉄道事故等報告規則第4条第1項第8号の「車両の走行装置、ブレーキ装置、電気装置、連結装置、運転保安設備等に列車の運転の安全に支障を及ぼす故障、損傷、破壊等が生じた事態」に係る鉄道重大インシデント)
○H25.7.6(土)15時41分03秒ごろ
○北海道二海(ふたみ)郡八雲町
○函館線 山崎(やまさき)駅構内 函館駅起点89k926m




 


 列車の運転士は、山崎駅構内を速度約130辧殖茲蚤胴埀薪消罎法機関表示灯が滅灯しているのを認め、列車を停止させた。
 同運転士が車両の点検を行ったところ、4両目の床下から発煙し、エンジン(機関)の上部に火が出ていることを認めた。同エンジンは上部が損傷しており、損傷個所から飛散したと思われる可燃性の液体が列車の側面等に付着し、車体の一部の塗装が焼損していた。
 列車には乗客約200名及び乗務員4名(運転士、車掌、客室乗務員2名)が乗車していたが、負傷者はいなかった。
 

 
 


 (1) 特急気第5014D列車の4両目に搭載されていたディーゼルエンジン(DML30HZ−10024番機)の調速機に使用されているスライジングブロックが、ピンのガイドアームへの圧入端部で疲労破断したことから、同エンジンが制御不能かつ過回転状態となり、エンジン内部のピストンや連接棒等を損傷した、
 (2) 破損した連接棒がシリンンダーブロックを突き破った際に発生した火花が、開口部から噴出した燃料及び機関潤滑油並びに機関冷却水に含まれた不凍性防食剤に引火し、また、それらが、高温状態の排気マニホールド、過給器、排気管等の表面に付着して発火した、
 (3) その際、列車が高速で走行していたことから、上述した燃料及び機関潤滑油等が列車の後方車両に向かって飛散し、車体側面に付着したために、車体側面の表面塗装が焼損したことにより発生したものと推定される。
 ・ スライジングブロックのピンが一斉取替後に短期間で折損したことについては、燃料制御装置内で発生した「徒動」、「しゃくり」のような好ましくない挙動に加え、停止ストッパーボルトが同エンジンには取り付けられておらず、ピンのガイドアームへの圧入端部にメーカーの想定最大荷重の約3倍の曲げ荷重が継続的に加わっていたためと考えられる。
 ・ エンジンが過回転状態となって損傷したことについては、スライジングブロックのピンが折損した場合に、コントロールラックが燃料噴射量増方向に作用する構造となっていたこと、また、過回転状態となったエンジンを強制的に停止させる仕組みがなかったことが関与していると考えられる。
 ・ 本重大インシデントが発生した背景としては、車両等に重大な影響が及ぶことが懸念されるスライジングブロック及び燃料制御に関連する部品の損傷がしばしば発生した際に、同社が全社的に検討を行わずに一部の関係者のみで対策を策定していた可能性があり、その対策は、十分な調査によって得られたデータを基に分析・検討されたものではなく、対症療法的なものとなっていた可能性があることなどが考えられる。
 

参考資料1 (JR九州・日田彦山線)

 

 参考資料2 (JR東・京浜東北線)

 

参考資料3 (JR北海道・函館線)

 

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