一般社団法人 日本鉄道電気技術協会

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鉄道の技術上の基準に関する省令 第8章

投稿日時:2001-12-25 00:00:40 (2201ヒット)
第八章 車両
	    第一節 車両限界
	 (車両限界)
	第六十四条 車両は、車両限界を超えてはならない。ただし、構造上の理由により車両
	限界を超えなければ使用することができない装置及び排障器、クレーンその他これに類
	するものは、車両の安全な走行を確保することができる範囲において、車両限界を超え
	ることができる。
	
	    第二節 車両の重量等
	 (軌道及び構造物に対する制限)
	第六十五条 車両は、軌道及び構造物に対して、当該軌道及び構造物の負担力より大き
	い影響を与えないものでなければならない。
	
	 (安定性)
	第六十六条 車両は、軌道の保全状況その他想定される運転条件において、安全な走行
	及び安定した走行を確保することができるものでなければならない。
	2 車両は、曲線軌道上で停止した場合において、転覆をしない構造のものでなければ
	ならない。
	
	    第三節 車両の走行装置等
	 (走行装置等)
	第六十七条 走行装置等は、次の基準に適合しなければならない。
	一 車輪は、車両の走行により軌道を損傷させないこと。
	二 車軸の配置は、走行する線区の最小曲線半径の曲線を支障なく通過することができ
	るものであること。
	三 懸架装置は、軌道からの衝撃に対し十分な容量を有すること。
	四 列車の最前部となる車両の前部は、レール頭面上の障害物を排除することができる
	ものであること。
	五 前各号に掲げるもののほか、走行装置等は、堅ろうで十分な強度を有し、かつ、車
	両の安全な走行及び安定した走行を確保することができるものであること。
	
	 (動力発生装置等)
	第六十八条 動力発生装置等は、施設に適合し、運転に耐えるものでなければならない
	。2 車両の電気回路の電気設備は、次の基準に適合するものでなければならない。
	一 絶縁破壊、混触による感電及び火災のおそれのないものであること。
	二 誘導作用による障害を鉄道事業の用に供する他の電気回路の電気設備に及ぼすおそ
	れのないものであること。
	三 集電装置は、電車線に対し追従性を有するものであること。
	四 パンタグラフは、乗務員室から一斉に下降させることができること。ただし、電気
	機関車の重連その他の特別な理由によりやむを得ない場合は、この限りでない。
	五 パンタグラフ降下時にアークによる火災の発生するおそれのないものであること。
	六 過電流による過熱焼損のおそれのないものであること。
	七 異常な高電圧の侵入に対し、回路の安全を確保することができること。
	八 高電圧の電車線の区間を走行する車両にあっては、異常時に電車線を強制的に停電
	させることができること。
	3 内燃機関及び蒸気機関を有する車両の機関等については、次の基準に適合するもの
	でなければならない。
	一 機関は、異常な過熱が発生することがないよう適切な保護措置が講じられること。
	二 蒸気機関は、機関から排出される火の粉及び燃えがらによる火災の発生を防止する
	ことができること。
	三 床壁等は、機関の熱による発火を防止することができるよう設置されること。
	四 燃料装置は、燃料の漏れ及び引火を防止することができること。
	五 排気管は、排気ガス及び熱による旅客への危険及び他の装置の故障を防止する構造
	であること。
	
	 (ブレーキ装置)
	第六十九条 車両には、次の基準に適合するブレーキ装置を設けなければならない。
	一 車両を確実に減速し、又は停止させることができること。
	二 組成した車両に乗務員室からの操作により連動して作用すること。(専ら入換えを
	する場合に連結して運転する車両及び特殊車を除く。第五号において同じ。)
	三 振動、衝撃等によりその作用に支障を及ぼすおそれのないこと。
	四 制動力を連続して作用させることができること。
	五 組成した車両が分離したときに自動的に作用すること。
	六 車両を急速に停止させることができること。ただし、特殊車にあっては、この限り
	でない。
	七 制動力の供給源を確保することができないことにより、その作用に支障を及ぼすお
	それのある場合は、発車することができないこと。ただし、蒸気機関車であって警報装
	置等を設置した場合は、この限りでない。
	2 車両には、前項のブレーキ装置のほか、次の基準に適合するブレーキ装置を設けな
	ければならない。
	一 留置中の車両の転動を防止することができるものであって前項第三号の基準に適合
	する装置。ただし、当該装置を有する他の車両に固定連結すること等により、留置中に
	車両の転動を防止する場合は、この限りでない。
	二 前項のブレーキ装置が故障した場合に使用することができる独立したブレーキ機能
	を有するものであって前項第一号、第三号及び第四号の基準に適合する装置。ただし、
	機関車、旅客車(客車に限る。)、貨物車(貨車及び荷物車に限る。)及び特殊車は除
	く。
	
	    第四節 車体の構造及び車両の装置
	 (車体の構造)
	第七十条 車両の車体は、堅ろうで十分な強度を有し、運転に耐えるものでなければな
	らない。
	
	 (著しい騒音を軽減するための構造)
	第七十一条 新幹線の車両は、列車の走行に伴い発生する著しい騒音を軽減するための
	構造としなければならない。ただし、専ら事故の復旧又は施設の試験、検査若しくは保
	守の用に供する車両については、この限りでない。
	
	 (乗務員室の構造)
	第七十二条 乗務員室は、客室の旅客により乗務員の操作が妨げられないものであって
	、列車の運転に支障のないよう、必要な出入口を設けたものでなければならない。ただ
	し、特殊車の乗務員室については、この限りでない。
	2 乗務員室の窓は、運転に必要な視野を有するものでなければならず、かつ、前面に
	おいては、小石、風圧等から乗務員を保護することができる十分な強度を有するもので
	なければならない。ただし、特殊車の乗務員室については、この限りでない。
	
	 (客室の構造)
	第七十三条 客室は、次の基準に適合するものでなければならない。
	一 窓は、十分な強度を有し、かつ、窓を開けた場合において、施設等と接触するおそ
	れ及び旅客が転落するおそれのないこと。
	二 客室内は、必要な換気をすることができること。
	三 夜間及びトンネル走行時に必要な照明設備を設け、非常時にも客室内に必要な明る
	さを確保すること。
	四 通路は、安全かつ円滑に通行することができること。
	五 座席及び立席は、列車の動揺を考慮し、旅客の安全を確保することができること。
	六 必要に応じ便所を設けること。
	七 前各号に掲げるもののほか、客室は、旅客が安全に利用することができるものであ
	ること。
	
	 (旅客用乗降口の構造)
	第七十四条 旅客用乗降口は、旅客の安全かつ円滑な乗降を確保することができるもの
	であって、その扉には、次の基準に適合する自動戸閉装置を設けなければならない。
	一 同時に開閉することができること。
	二 乗務員が開閉状態の確認をすることができるものであること。  
	三 扉が閉じた後でなければ発車することができないものであること。ただし、客車で
	あって係員が扉が閉じたことを直接に確認する場合は、この限りでない。
	四 非常の際に手動により開くことができるものであること。ただし、サードレール式
	の電車線の区間等を走る車両は、この限りでない。
	
	 (貫通口及び貫通路の構造)
	第七十五条 旅客車には、旅客が安全かつ円滑に通行することができる貫通口及び貫通
	路を設けなければならない。ただし、専ら車両一両で運転するものにあっては、この限
	りでない。
	2 施設の状況により非常時に側面から避難できない区間を走行する列車は、その最前
	部となる車両の前端及び最後部となる車両の後端(最前部が機関車である列車にあって
	は、車両の最後部となる後端)から確実に避難することができるものでなければならな
	い。
	
	 (非常口の構造)
	第七十六条 非常の際に旅客が脱出することが困難な車両には、容易かつ確実に脱出す
	ることができ、かつ、乗務員が開閉状態を容易に確認することができる非常口を設けな
	ければならない。
	
	 (連結装置)
	第七十七条 連結装置(連接台車及びこれに類似する構造のものを除く。)は、堅ろう
	で十分な強度を有し、振動、衝撃等に耐え、かつ、車両等を相互に確実に結合すること
	ができるものでなければならない。
	
	 (特殊な貨物を運送する車両の構造)
	第七十八条 可燃性液体、自動車その他の特殊な貨物を運送する貨物車は、当該貨物に
	起因する災害を防止することができる構造及び設備を有するものでなければならない。
	
	 (乗務員室の設備)
	第七十九条 車両の運転に使用する乗務員室には、力行制御、ブレーキ制御等運転に必
	要な設備を設けなければならない。
	2 前項の設備は、乗務員が容易に操作及び確認することができるものでなければなら
	ない。
	3 第五十四条第二項又は第五十七条の装置を設けた場合は、当該装置の開放スイッチ
	は乗務員が容易に開放することができないものでなければならない。
	
	 (内圧容器その他の圧力供給源及びその附属装置)
	第八十条 内圧容器その他の圧力供給源及びその附属装置は、次の基準に適合するもの
	でなければならない。
	一 圧力の異常上昇を防止することができること。
	二 水分等による機能低下を防止することができること。
	三 振動及び衝撃により損傷しないこと。
	
	 (車両の附属装置)
	第八十一条 車両には、種別に応じ、次の各号に掲げる車両の附属装置であって当該各
	号に定める基準に適合するものを設けなければならない。ただし、安全かつ円滑な車両
	の走行及び旅客の乗降を確保することができるものにあっては、この限りでない。
	一 合図装置 乗務員相互間で確実に合図をすることができるものであること。
	二 通話装置 乗務員相互間で円滑に通話をすることができるものであること。
	三 気笛 危険の警告等を行うのに十分な音量を有するものであること。
	四 車内放送装置 すべての客室に放送することができるものであること。
	五 非常通報装置 非常時に旅客が容易に乗務員等へ通報することができるものである
	こと。
	六 非常停止装置 非常時に旅客が容易に車両を停止させることができるものであるこ
	と。
	七 標識灯 夜間に列車の前方及び後方からその列車の進行方向を確認することができ
	るものであること。
	2 前項第六号の附属装置は、車外に出た旅客が感電するおそれのある場合その他の旅
	客の安全に支障を及ぼすおそれのある場合は、設置してはならない。
	
	 (車両の表記)
	第八十二条 車両には、車両の識別等ができるよう必要な表記をしなければならない。
	
	    第五節 車両の火災対策等
	 (車両の火災対策)
	第八十三条 車両の電線は、混触、機器の発熱等による火災発生を防ぐことができるも
	のでなければならない。
	2 アーク又は熱を発生するおそれのある機器は、適切な保護措置が取られたものでな
	ければならない。
	3 旅客車の車体は、予想される火災の発生及び延焼を防ぐことができる構造及び材質
	でなければならない。
	4 機関車(蒸気機関車を除く。)、旅客車及び乗務員が執務する車室を有する貨物車
	には、火災が発生した場合に初期消火ができる設備を設けなければならない。
	
	 (火災報知設備)
	第八十四条 寝台車には、火災が発生した場合に自動的に報知する設備を設けなければ
	ならない。
	
	 (停電時の装置の機能)
	第八十五条 運転及び旅客の安全を確保するため必要な装置は、主たる電源の供給が断
	たれた場合においても一定時間機能するものでなければならない。
	
	    第六節 動力車を操縦する係員が単独で乗務する列車等の車両設備
	 (動力車を操縦する係員が単独で乗務する列車等の車両設備)
	第八十六条 動力車を操縦する係員が単独で乗務する列車は、第六十四条から前条まで
	の規定によるほか、次の基準に適合するものでなければならない。
	一 動力車を操縦する係員が運転操作不能となった場合に、必要に応じ、列車を安全に
	停止させることができる装置を設けること。
	二 地下式構造の区間その他の非常時に旅客の迅速な避難が困難な区間を走行する旅客
	車にあっては、前号の装置が作動したことを自動的に駅又は運転指令所に通報する機能
	を有すること。
	三 動力車を操縦する係員が保安上必要な場合には、駅又は運転指令所と定位置で支障
	なく連絡することができること。
	四 旅客車にあっては、動力車を操縦する係員が定位置で容易に旅客用乗降口の扉の操
	作及び旅客への放送をすることができること。
	2 動力車を操縦する係員が乗務しない列車は、第六十四条から前条までの規定による
	ほか、非常時に旅客の安全を確保するため、客室において旅客が運転指令所と相互に連
	絡ができる装置等を設けなければならない。ただし、係員が乗務することにより非常時
	に旅客の安全を確保することができる場合は、この限りでない。
	
	   第九章 施設及び車両の保全
	 (施設及び車両の保全)
	第八十七条 線路及び列車等を運転するための電気設備(以下「電力設備」という。)
	は、列車等が所定の速度で安全に運転することができる状態に保持しなければならない
	。
	2 本線及び本線上に設ける電車線路が一時前項の状態でないときは、列車等の速度の
	制限その他の列車等の運転の安全に必要な措置を講じ、特に注意を必要とする箇所は、
	これを監視しなければならない。
	3 運転保安設備は、正確に動作することができる状態に保持しなければならない。
	4 車両は、安全に運転することができる状態でなければ、これを使用してはならない
	。
	 (新設した施設、新製した車両等の検査及び試運転)
	第八十八条 新設、改築、改造又は修理をした線路及び電力設備は、これを検査し、試
	運転を行った後でなければ、使用してはならない。ただし、軽易な改築、改造又は修理
	をした線路及び電力設備並びに本線に支障を及ぼすおそれのない側線にあっては、試運
	転を省略することができる。
	2 災害その他運転事故が発生した線路及び電力設備で故障の疑いがあるもの並びに使
	用を休止した線路及び電力設備で列車等を運転する場合は、あらかじめ当該線路及び当
	該電力設備を検査し、必要に応じ、試運転を行わなければならない。
	3 新設、改造又は修理をした運転保安設備は、これを検査し、機能を確かめた後でな
	ければ、使用してはならない。災害その他運転事故が発生した運転保安設備で故障の疑
	いのあるもの及び使用を休止した運転保安設備を使用するときも、同様とする。
	4 新製又は購入をした車両及び改造又は修繕をした車両は、これを検査し、試運転を
	行った後でなければ、使用してはならない。ただし、軽易な改造又は修繕をした場合は
	、試運転を省略することができる。
	5 脱線その他の運転事故が発生した車両で故障の疑いがあるもの及び使用を休止した
	車両を使用する場合は、あらかじめ、当該車両を検査し、必要に応じ、試運転を行わな
	ければならない。
	
	 (本線及び本線上に設ける電車線路の巡視及び監視並びに列車の検査)
	第八十九条 本線及び本線上に設ける電車線路は、線区の状況及び列車の運行状況に応
	じ、巡視しなければならない。
	2 本線において列車の安全な運転に支障を及ぼす災害のおそれのあるときは、当該線
	路を監視しなければならない。
	3 列車は、その種類及び運行状況に応じ、車両の主要部分の検査を行わなければなら
	ない。
	
	Ⅸ-2 第89条(本線及び本線上に設ける電車線路の巡視及び監視並びに
	列車の検査)関係
	[解釈基準]
	1 本線及び本線の電車線路は車両の所定の速度で安全に運転することができる状態に保持する
	ため、線区の状況、列車の運行状況に応じて巡視すること。巡視の頻度や時期、方法などについ
	ては、状況に応じて定めること。
	
	2 本線において列車の運転に支障を及ぼす災害のおそれのある場合には、当該線路の監視を行
	い、必要に応じて運転速度を制限したり、又は、その線区あるいは区間の運転を休止すること。
	また、想定される災害に応じた当該線路の監視体制、列車の制限速度等をあらかじめ定めておく
	こと。 
	
	3 省略
	
	
	 (施設及び車両の定期検査)
	第九十条 施設及び車両の定期検査は、その種類、構造その他使用の状況に応じ、検査
	の周期、対象とする部位及び方法を定めて行わなければならない。
	2 前項の定期検査に関する事項は、国土交通大臣が告示で定めたときは、これに従っ
	て行わなければならない。
	
	 (記録)
	第九十一条 第八十八条及び前条の規定により施設又は車両の検査並びに施設又は車両
	の改築、改造、修理又は修繕を行ったときは、その記録を作成し、これを保存しなけれ
	ばならない。
	
	Ⅸ-4 第91条(記録)関係
	[解釈基準]
	1  施設の定期検査及び改造、改築、修理の記録は、期間を定めて保存すること。また、橋りょ
	う、トンネルその他の構造物の変状記録は、当該構造物の変状履歴が把握できるよう保存するこ
	と。なお、トンネルの初回全般検査、通常全般検査及び特別全般検査等の結果は、変状展開図等
	に記録し、検査の都度これを修正すること。
	
	2 省略
	
	
	
	   第十章 運転
	    第一節 積載制限等
	 (車両の積載制限等)
	第九十二条 車両には、当該車両の最大積載量を超えて物を積載してはならない。
	2 車両に物を積載する場合は、重量の負担が均等となるように努め、運転中の動揺に
	より、崩落、転倒等のおそれのないようにしなければならない。
	3 車両には、車両限界を超えて物を積載してはならない。ただし、特大の貨物を輸送
	する場合において、その積載状態が車両の運転に支障を与えるおそれのないことを確か
	めたときは、この限りでない。
	
	 (危険品積載時の表示)
	第九十三条 危険品を積載している車両には、両側の見やすい箇所に危険品を積載して
	いる旨の表示をしなければならない。
	
	    第二節 列車の運転
	 (列車の最大連結両数等)
	第九十四条 列車の最大連結両数は、車両の性能、構造及び強度並びに施設の状況に応
	じたものとしなければならない。
	2 危険品のみを積載している車両(密閉式構造の車両等を除く。)を列車に連結する
	場合は、旅客及び乗務員に危害を及ぼさないよう適切な措置を講じなければならない。
	
	 (列車のブレーキ)
	第九十五条 二両以上の車両で組成する列車には、組成した全ての車両に連動して作用
	し、かつ、組成した車両が分離したときに自動的に作用するブレーキを使用しなければ
	ならない。ただし、列車の安全な運転に支障を及ぼすおそれのない措置を講じた場合は
	、この限りでない。
	2 列車を組成したとき又は列車の組成を変更したときは、ブレーキを試験し、その作
	用を確認しなければならない。
	
	 (列車の制動力)
	第九十六条 列車の制動力は、線路のこう配及び運転速度に応じ、十分な能力を有する
	ものでなければならない。
	
	 (停車場の境界)
	第九十七条 停車場内外で運転取扱いを異にする場合は、容易に認識することができる
	方法により、停車場内外の境界を示さなければならない。
	
	 (停車場外の本線の運転)
	第九十八条 車両は、列車としてでなければ停車場外の本線を運転してはならない。た
	だし、車両の入換えをするときは、この限りでない。
	
	 (列車の運転時刻)
	第九十九条 列車の運転は、必要に応じ、停車場における出発時刻、通過時刻、到着時
	刻等を定めて行わなければならない。
	2 列車の運行が乱れたときは、所定の運行に復するように努めなければならない。
	
	 (列車出発時の事故防止)
	第百条 係員は、旅客が乗降扉に挟まった状態その他旅客が危険な状態にあると認めた
	ときは、列車を出発させてはならない。
	
	 (列車間の安全確保)
	第百一条 列車は、列車間の安全を確保することができるよう、次に掲げるいずれかの
	方法により運転しなければならない。ただし、停車場内において、鉄道信号の現示若し
	くは表示又はその停車場の運転を管理する者(管理する者があらかじめ指定する者を含
	む。)の指示に従って運転する場合は、この限りでない。
	 一 閉そくによる方法
	 二 列車間の間隔を確保する装置による方法
	 三 動力車を操縦する係員が前方の見通しその他列車の安全な運転に必要な条件を考
	慮して運転する方法
	2 救援列車を運転する場合又は工事列車がある区間に更に他の工事列車を運転する場
	合であって、その列車の運転の安全を確保することができる措置を別に定めたときは、
	前項の規定によらないことができる。
	
	 (列車の操縦位置)
	第百二条 動力車を操縦する係員は、最前部の車両の前頭において列車を操縦しなけれ
	ばならない。ただし、列車の安全な運転に支障を及ぼすおそれのない場合は、この限り
	でない。
	
	 (列車の運転速度)
	第百三条 列車は、線路及び電車線路の状態、車両の性能、運転方法、信号の条件、列
	車防護の方法等に応じ、安全な速度で運転しなければならない。
	
	 (列車の退行運転)
	第百四条 列車は、退行運転をしてはならない。ただし、列車が退行する範囲内に後続
	列車を進入させない措置その他列車の安全な運転に支障を及ぼさない措置を講じた場合
	は、この限りでない。
	
	 (列車の同時進入進出)
	第百五条 二以上の列車が停車場に進入し、又は停車場から進出する場合において、過
	走により相互にその進路を支障するおそれがあるときは、これらの列車を同時に運転し
	てはならない。
	
	 (列車防護)
	第百六条 列車の停止を必要とする障害が発生した場合は、列車の非常制動距離を考慮
	し、停止信号の現示その他の進行してくる列車を速やかに停止させるための措置を講じ
	なければならない。
	
	 (線路の閉鎖)
	第百七条 工事、保守等のため線路を閉鎖する必要が生じたときは、当該区間に列車等
	(工事、保守等に用いる車両を除く。)を進入させない措置を講じなければならない。
	
	 (列車の危難防止)
	第百八条 暴風雨、地震等により列車に危難の生ずるおそれがあるときは、その状況を
	考慮し、列車の運転の一時中止その他の危難防止の措置を講じなければならない。
	
	    第三節 車両の運転
	 (入換え)
	第百九条 車両の入換え(列車の入換えを含む。次項において同じ。)は、合図によっ
	て行う方法その他の安全な方法によらなければならない。
	2 車両の入換えは、列車の運転に支障を及ぼさないように行わなければならない。
	
	 (車両の留置)
	第百十条 車両を留置する場合は、自動又は転動を防止するために必要な措置を講じな
	ければならない。
	
	 (危険品積載車両の危険防止)
	第百十一条 危険品を積載している車両を留置する場合には、周囲の状況を考慮して、
	当該車両を他の線路に移す等危険防止の措置を講じなければならない。
	
	    第四節 鉄道信号
	 (鉄道信号と運転の関係)
	第百十二条 鉄道信号の現示又は表示により列車等を運転する場合は、鉄道信号が現示
	又は表示する条件に従わなければならない。
	
	 (停止を指示する信号の現示)
	第百十三条 列車等は、停止を指示する信号の現示がある場合は、停止すべき位置の外
	方に停止しなければならない。ただし、停止すべき位置までに停止することができない
	距離で停止を指示する信号の現示があったとき及び停止すべき位置が表示されないとき
	は、速やかに停止しなければならない。
	2 前項の規定により停止した列車等は、進行を指示する信号の現示又は進行の指示が
	あるまで進行してはならない。ただし、運転方法を第百一条第一項第三号に掲げる方法
	に変更する場合は、この限りでない。
	
	 (信号現示の不正確)
	第百十四条 信号を現示すべき所定の位置に信号の現示がないとき又はその現示が確か
	でないときは、列車等の運転に最大の制限を与える信号の現示があるものとみなさなけ
	ればならない。
	
	 (信号の兼用禁止)
	第百十五条 信号は、二以上の線路又は二種以上の目的に兼用してはならない。ただし
	、列車等の安全な運転に支障を及ぼさない場合は、この限りでない。
	
	 (進行を指示する信号の現示の条件)
	第百十六条 進行を指示する信号は、列車等の進路に支障がないときに限り、現示する
	ことができる。
	
	 (その他信号の現示に関する事項)
	第百十七条 第百十三条から前条までに定めるもののほか、信号は、係員がその現示に
	より列車等を運転するときの条件を的確に判断することができ、かつ、列車等の運転の
	安全を確保することができるよう、その種類、現示の方式及び条件並びに取扱いを定め
	て用いなければならない。
	
	 (進行を指示した場合の処置)
	第百十八条 列車等に対して進行を指示する信号が現示されているときは、その進路を
	支障してはならない。
	
	 (合図及び標識)
	第百十九条 合図及び標識は、列車等の運転の安全を確保することができるよう、その
	種類及び表示の方式を定めて用いなければならない。
	
	   第十一章 特殊鉄道
	 (特殊鉄道)
	第百二十条 この省令に定めるもののほか、懸垂式鉄道、こ跨座式鉄道、案内軌条式鉄
	道、無軌条電車、鋼索鉄道、浮上式鉄道その他特殊な構造を有する鉄道の施設及び車両
	の構造及び取扱いについては、国土交通大臣が告示で定めるところにより、この省令の
	規定の一部の適用を除外し、その他必要な特例を定めることができる。
	
	   附 則
	 この省令は、平成十四年三月三十一日から施行する。