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ヨーロッパの鉄道信号システム

信号技術委員会ERS分科会訳

専門技術用語例のまとめ ダウンロード [1]

イギリスに本部を置くIRSE(Institution ofRailway Signal Engineers)で発行された「European Railway Signalling」の翻訳本が発刊されました。

本書の初版は1995年に発行されたものですが、まだヨーロッパでは実用されている設備が殆ど網羅された教本であると共に、EU統合に揉まれたヨーロッパの鉄道システムの変遷の経緯を示す貴重な歴史書でもあります。それが故に現在も増刷され、未だこれから目指す将来の鉄道の基礎知識として広く読まれているものです。言うまでもなく我が国の鉄道は先進国の中でも優秀な技術を誇りますが、ヨーロッパのように各国がインターオペラビリティを目指して鎬ぎを削る競争に晒されないだけ、平穏な社会に生きる鉄道とも言えるでしょう。我が国の真の鉄道の発展や、海外への進出を考えたとき、本書は座右の書であり、同時に必読の書でもあります。信号技術者のみならず鉄道に関与する者にとっても重要な命題を与えてくれるものです。それを踏まえて、巻末に各章ごとに日本とヨーロッパの鉄道技術の違いに付言し、参考にできるように配慮しました。これまで断片的に入ってきたヨーロッパの鉄道技術を、体系的にまとめた実用本として活用されることをお勧めいたします。

なお、何らかの参考になればと思い、本書の翻訳に用いた専門技術用語例のまとめをホームページから閲覧できるようにしました。垣間見える今回翻訳の格闘の痕跡も併せて、ご意見があれば是非お寄せください。