一般社団法人 日本鉄道電気技術協会

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運輸安全委員会調査報告一覧【平成25年3月29日(金)公表】

番号

事業者、事故種類、
発生日時・場所 

重大事故概要  原   因 
1 


西日本鉄道株式会社
鉄道人身障害事故
H23.6.17(金)11:09ごろ
福岡県太宰府市
天神大牟田線 下大利駅〜都府楼前駅間(複線)
西鉄福岡(天神)駅起点12k720m付近



 


 西日本鉄道株式会社の天神大牟田線西鉄福岡(天神)駅発太宰府駅行き4両編成の下り普通第8103列車の運転士は、平成23年6月17日11時09分ごろ、下大利駅〜都府楼前駅間を運行中、破裂音と同時に架線停電(春日原〜朝倉街道間)したため、列車を非常ブレーキで停車させた。
 この際、3両目の後部付近で激しい音とともに火花(又は溶融物)が車内に飛散し、車内の後部右側にいた乗客(2歳)が腹部を負傷した。車両点検の後、11時27分に運行を再開、都府楼前駅で運転を打ち切って筑紫駅まで回送し、11時44分入庫した。入庫後、屋根の損傷が確認された。
 なお、列車には、乗客約30名及び乗務員2名が乗車していた。
 
 
 


 本事故は、列車の屋根上に設置されたパンタグラフ手動上昇用引き棒と屋根外板との間で発生した地絡に伴うアークにより、屋根外板及び空調ダクト上板が溶解し、高温の溶解金属が室内送風機付近を経由して客室内に飛散し、その一部が被害者に当たったものと推定され、このため被害者が火傷を負ったことにより発生したものである。
 地絡については、空気ホースを屋根に固定するための硬質塩化ビニール製のブロック(クリート)表面の汚れが雨水により湿潤状態となったこと及び当該箇所付近の屋根絶縁材に生じた亀裂部や剝離部に雨水が吸収されたことにより絶縁状態が悪化したこと、並びに引き棒とゴムホース固定用クリートの間に飛来物が介在したことが重なったため、引き棒〜クリート表面〜屋根外板間で沿面放電が発生したものと推定され、続いて引き棒〜屋根外板間のアーク放電に移行した可能性があると考えられる。
 
 
 


箱根登山鉄道株式会社
列車脱線事故
H24.6.19(火)20:36ごろ
神奈川県足柄下郡箱根町
鉄道線 出山信号場〜大平台駅間(単線)
小田原駅起点8k912m付近



 


 箱根登山鉄道株式会社の箱根湯本駅発、強羅駅行き3両編成の第505列車は、平成24年6月19日、出山信号場を定刻に出発した。
 列車が出山信号場を出発後、速度約20km/hで力行運転中、運転士は約7m前方の左右のレールの間に岩塊を認めたため、直ちに非常ブレーキを使用したが間に合わず、これと衝突し、1両目前台車の第1軸が左へ脱線した。
 列車には乗客11名及び乗務員2名が乗車していたが、負傷者はいなかった。また、車両は前側の水タンク、前台車第1軸の基礎ブレーキ装置等の床下機器が損傷した。
 
 


 本事故は、台風第4号に伴う降雨により見通し距離が短い中で、斜面から左右のレールの間に落下していた岩塊に気付いた本件運転士が非常ブレーキを使用したが間に合わず、本件列車がこれと衝突し、1両目前台車の前側に岩塊を巻き込み、これに乗り上がり脱線したことによって発生したと推定される。
 斜面から岩塊が落下したことについては、斜面に露出していたと推定される岩塊の周辺土砂がある程度の期間を通して降雨等により徐々に流出し、これに台風第4号に伴う降雨が加わり、岩塊が安定性を失ったためである可能性が考えられる。
 
 


 


 

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